何のために目指すのか
一昔前の学生に人気の資格と言えば、やはり履歴書の有資格記入欄に「映える」資格に人気が集まる傾向が顕著でした。
ですがここ数十年のさまざまなツールの進化発達と、何よりインターネットの普及の影響は大きく、就職に際して企業側が、更には世間全体が求める資格の内容は大きく変わりました。
例を挙げれば英文タイピスト技能検定など、事務職を希望する女子学生にとっては必須資格的存在でしたが、今日のパソコンや携帯更にはスマホの普及を見れば、現在の評価は語るまでもないのが現実です。
このように時代の流れの中、せっかく努力して取得した数々の資格が、目論んだ程の評価を得られず、その技量を活かし切れなくなってしまうケースは数多い現状を、しっかり踏まえておかねばなりません。
何らかの資格取得を目指すのであれば、それが自身の現在から将来のどのような場面で武器となるのか、それが中長期的に「特技」として活かし続けられるか否か、冷静な見極めが必要です。
その点、運転免許というものはいつの時代も「あると便利」なものです。
職種によってまったく必要ない場合もありますが、自動車免許を持っていることで思っても見ない部分で役立つことがあるので、今でも学生の中で免許を取得する人が大勢います。
学生の間に免許を取得する場合、人気なのは合宿免許です。理由は簡単で、春休みや夏休みなどの長期休暇を利用して免許が取れることや、合宿免許ならではの旅行のような楽しさが魅力となっています。
手に職となる即戦力的資格の人気
先に述べた時代のニーズの変化に伴い、昨今の学生は「手に職」と言える資格取得に大きな興味を示している事が、人気ランキングからもハッキリと読み取れています。
ランキングの集計発表先によって細かな順位は異なっていて当然ですが、それまでの机上の作業限定で活かせる資格より、場所を選ばず自身の身体１つで活かせる資格の人気上昇は興味深いところです。
順不同で上位資格を列記すると、保育士、介護職員初任者研修（ホームヘルパー２級）、簿記、整体士などはいずれも上位を占めています。
また体育会系の男子に人気の整体士、女子学生の人気急上昇のネイルなど、自身の興味や長所をそのまま更に活かせる資格取得を目指す学生は、今後も増加を続けると見られています。
就職時期を迎えるお子様をお持ちのご両親世代からすれば、中には馴染みの薄い、更には自身の数十年前にはその存在すら見当たらなかった多くの資格の人気に、驚きと戸惑いを覚えられるかも知れません。
２１世紀に入り十数年が経過し、旧来の「通り一辺の資格を有していれば堅実な学生」といった評価基準は最早、有能な人材を募る企業側には希薄です。
求められるのは即戦力であり、より自身の個性との雨量を発揮出来る資格であり、知識は勿論、現場での技能が問われる資格である事を、人気ランキングがハッキリと物語っています。
