就活時に大切なのは「身だしなみ」

身だしなみ

時代を問わず求められる清潔感

いわゆる就職活動向けファッションと称される服装も、昭和の時代からの変遷を振り返れば、随分変化を見せています。
濃紺のシングルの2つボタンのスーツに、短く切り揃えた七三分けの髪型など、現在週活中の方々の目には、もしかすれば昭和レトロの一風変わったファッションと映るかも知れません。
「就職を迎えて髪を短く襟足を刈り挙げて」などと唄われたヒット曲の歌詞自体、イメージが湧かないかと思われますが、時代を問わず共通して「求められ応えるべきポイント」が存在しています。
既にご存知の通り、それは「清潔感」に他なりません。

身だしなみを正しく理解する

身だしなみを整えるべき場面は、就活のみならず、日常の数え切れず、必ずしも正装と表現されるよそ行きの服装に身を包む行為限定ではありません。
何より大切なのは周囲との調和であり、これを逸脱すれば「非常識」と映り兼ねないのは、あらゆる場面に共通しています。
さりとてライバルである他の志望者の中に埋もれてしまうのも本意では無く、匙加減が大変難しいのが就活に於ける身だしなみです。
そしてこの「身だしなみ」とは、必ずしも服装や髪型に限定された言葉では無い事を、多くの就活中の若者世代が見落しているのが残念な現状であり、同時にライバルに差をつけるポイントなのです。

例えば以下にご紹介する風景、皆さんもご記憶でしょう。
一見して就活中と分かる女子大生らしき女性が、電車の向かいのロングシートで一心不乱に自身の化粧を整えていて、アイペンシルの片方の先端が臨席の乗客の顔面スレスレを霞める光景。
同じく正装に身を固めた男児大学生らしき男性、訪問先の企業を1歩外に出た途端、始めたのは歩きスマホでゲームに没頭から、信号無視で広い車道を反対側に横断して行く光景。
誰が見ているか以前に、これらはいずれも立派とは対極の「身だしなみ無視の愚行」に他なりません。

どれだけ今日各所で目にする、完璧な服装や髪形と寸分違わぬ姿であろうとも、更にはエステやホワイトニング、更にはプチ整形まで施そうとも、これでは全てがゼロ以下です。
さまざまな場面で語られている「100-1=0」の方程式は、就活というフィールドにも共通しています。
既にお察しの通り、100の努力、100の素晴らしい諸々も、1つの過ちが全てを打ち消してしまい、結果ゼロとなってしまう現実を的確に表現しています。
本当の意味で「身だしなみ」を深く理解するのであれば、ここまで深く掘り下げておくべきですし、それは決して無駄にはならぬどころか、無意識の場面で間一髪皆さんを救ってくれるのです。

出来る範囲での努力は伝わる

地方から単身都会に出て来られ、1着のスーツと限られた白いシャツで日々会社訪問や面接を続ければ、当然衣服の劣化は避けられません。
悪天候が続けば洗濯のローテーションすら確保出来ず、さりとて更にもう1セット新たに調達するとなれば、経済的負担が深刻という学生の方も、現実決して少なくはありません。
就活に際しては最高の好印象を企業側に伝えたいのが本音ですが、自らの衣食住を削る訳にも行かず、非常に困難な二者択一を迫られた際の正しい判断が重要です。

結論を申せば、やはり自身の健全な日常生活の確保を優先すべきです。
何より企業に従事されている諸先輩や、何より採用担当者もまた、皆さんと同じ努力の結果として現在の勤務先で頑張っておられるのです。
単に洗濯や手入れを怠った結果、髪型や服装が乱れ汚れているのか、訪問途上に生じたアクシデントが原因なのか、他の何らかの事情なのか、人生の先輩の目には一目瞭然です。

それでも可能な限り、就活を優先する先行投資と身だしなみの維持に努力してください。
非常に心寂しく切実に伝わるかも知れませんが、嗜好品を数回我慢すれば、真新しいワイシャツを1着調達出来ますし、ワンランク高画質の履歴書用写真の撮影も叶います。
「たかが写真」と侮ってはならず、皆さん自身を代弁してくれる1枚の写真は紛れも無く、皆さんの分身です。
不満足な写りの自動撮影機の写真の使い回しなど、一目で見抜かれるのみならず、これもまた身だしなみが不十分の範疇の残念な行為なのです。

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